東山、花灯路のシンボル・ライトアップとなっている「八坂の塔(法観寺)」は、産寧坂と二年坂とが繋がるところにある。
境内は狭く、拝観も不定期で塔以外に目だった建築物がないのが実情で残念だ!
その後も幾度か焼失したがその都度再建されている。現在の塔は、室町幕府六代将軍・足利義教(よしのり)によって永享12年(1440)に再興されたもので、心柱の周囲には本尊五智如来像(大日、釈迦、阿しゅく、宝生、弥陀)が安置されている。
仁治元年(1240)には臨済宗建仁寺派に属する禅寺となった。
さらに暦応元年(1338)より夢窓疎石の勧めにより足利尊氏が全国に安国寺、利生塔を建てたが、都の利生塔としてはこの塔を充て仏舎利を奉納した。
さて、三重塔や五重塔の木造建築は、清水の舞台を建てた技術と同じに釘をほとんど使わず、柱と柱を繋いだり、組んだりする技法は「継手(つぎて)」、「仕口(しぐち)」を使っている。強い地震や強風でも中心に通る1本の「心柱(しんばしら)」でバランスを保ち、日本の木造建築技術は大昔からずいぶんと先進的だったようだ。
運よく五重塔の中は公開されていて礎石の上の心柱や諸仏を見ることができた。本尊五智如来像さらに極彩色だったと観られる天部の像の仏画像や壁画・中心礎石など拝観できた。また、二層目まで上ることも出来た階段は急角度で怖く思ったが上り窓から京の街並みを眺望できた。
周囲には大勢の市民や観光客らが散策していたが「八坂の塔(法観寺)」には拝観する人は少なかった!
<法観寺(八坂の塔)>
・住所:京都市東山区八坂上町388
・電話:075-551-2417
・拝観:不定期、10:00~16:00 大人400円
障害者:無料 但し車いすでの拝観は不可
・交通:市バス 祇園安井下車、徒歩約5分
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