2018年2月9日金曜日

上徳寺 世継地蔵尊大祭

8日、下京区の上徳寺で恒例の世継地蔵尊大祭(よつぎじぞうたいさい)が執り行なわれ、全国から後継ぎや安産・子孫繁栄など幸福を祈願する参詣者が訪れ賑わいを見せた。立春のあと迎える大祭で2月の功徳日は「一億劫日功徳日(いちおくこうじつくどくび)」祈祷してもらうと一億日分お参りしたご利益がある。
上徳寺は徳川家康公の側室、阿茶局(上徳院)と息女の菩提を弔うために建立した。
江戸初期のころ、世継に恵ぐまれず一心に念じたところ地蔵さんの夢を受け、やがて子を授かり家運長久したことから「世継地蔵尊」と呼ばれるようになった。
お堂の周囲には「健康な赤ちゃんが授かりますように」「元気な子が生まれました」などと書かれた絵馬の『よだれ掛け』がびっしりと掛かっていた。
境内には、流産や死産した子を供養する「水子地蔵像」も置かれていて、人形師四世面竹・岡本正太郎氏の作で71年に奉納したという。
以来、「世継地蔵」の名で信仰され、江戸期の終わりには明治天皇の生母となる中山局も上徳寺地蔵堂に詣でて『世継ぎ』の男子を授かったことでも知られていて、毎年、地蔵盆(1950年頃まで)に皇室からお供えが届いたという。
午後からは山伏たちが本堂前で柴燈護摩供養が行われた。
山伏たちによる東西南北を清める弓の儀式。
寺主と蝋燭を点火をする山伏。
山伏による柴燈護摩供の点火。
炎や煙があがり、参拝者は願いごとに手を合わした。
山門をとり巻く参拝者、柴燈護摩供養を拝み手を合わせた。
柴燈護摩供養が行われ、山伏たちが本堂前で護摩を焚いて祈祷した。
集まった参拝者は願いごとを護摩木に托して手を合わせた。
今昔も子孫のない人に後継ぎを授け、子宝の祈願に来る人が後を絶たないという。
子授けと安産の御利益で知られる上徳寺の「世継地蔵」。
信者のボランティアで、多幸焼(たこ焼き)や酒粕汁を無料接待で美味しくいただいた。
高さ約2mの石像で「京のよつぎさん」とも呼ばれ、毎年2月の大祭には全国から参拝者が多く集った。(2/8撮影)
<世継地蔵 上徳寺>
場所:京都市下京区富小路通五条下ル本塩竈町556 
電話:075-351-4360
時間:9:00 - 17:00
料金:無料
交通:京阪電車・清水五条駅下車徒歩約5分    
          市バス・河原町五条下車徒歩約2分

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