社伝によれば菅原道真の祖父清公(きよきみ)が、邸内に一棟の建物を建立、吉祥院と名付けて菅原家の氏寺としたのが当宮の起こりである。
吉祥院天満宮は、文章博士として桓武天皇に随行された道真公の祖父清公は遣唐使として命を受け唐へ向かう途中、嵐に遭遇し船上にて吉祥天女の霊験を得たという。帰国後に自邸内に吉祥天女の尊像を祀ったという。
のち、承平4年(934)朱雀天皇が自ら道真の像を刻み、この地に社殿を築き道真の霊を祀ったことから、吉祥院天満宮と呼ばれるようになったと伝えられている。
菅原家ゆかりの道真生誕の地に朱雀天皇の勅命により最初に創建された天満宮である。
承輪12年(845)6月25日、菅原道真は洛陽で誕生したが、その才気は稀で政治、学問にも手腕を発揮しことはいうまでもない。
延喜3年(903)2月25日58歳で大宰府において一生を閉じた。
拝殿の横には「硯(すずり)の水」、学問に秀でていた道真が幼少のころ手習いに使った井戸があり、今でも清らかな水が湧く遺跡が残っている。また境内にはかつて文章院(もんじょいん)と呼ばれる学校があり、漢詩や儒教が教えられていた。
吉祥院天満宮は「ちえとべんきょう」の神さまとして受験合格や開運招福にご利益があるという。
<吉祥院天満宮>
・住所:京都市南区吉祥院政所町3
・電話:075-691-5303
・拝観:境内自由
・交通:市バス「吉祥院天満宮前」下車すぐ
0 件のコメント:
コメントを投稿