上京区の上御霊(ごりょう)神社は地域の人々から“ごりょうさん”と親しまれている。


上御霊神社5月18日に御霊祭が行われるが、既に拝殿には祭礼の提灯や巡行する三基の神輿も飾られていた。


それに先立って12日、境内では紫明小による児童が午前と午後の2回、子ども神輿の巡行が行われた。
この日の朝は少し肌寒く感じたが、子どもたちの神輿を担いで巡行する熱気に掻き消され、午後から空模様は回復した。


境内の南側の堀一面にアヤメ科の“イチハツ”が見ごろを迎えているので行って観た。御霊神社(上御霊神社)の由緒は、794年(延暦13)に平安京遷都にあたり、桓武天皇によって早良親王(崇道天皇)の鎮魂のために創祀されたと伝えられる。


同神社の境内の南側には紫色の「イチハツ」の花が、堀一面に美しく咲き誇っている。
聞き慣れない名前の語源は、アヤメ科の植物のなかで“いち早く咲く”ので、イチハツ(鳶尾)の命名の由来といわれ原産は中国で江戸時代に日本へ渡来したという。
イチハツ(一八)の別名は、鳶尾(えんび)草といって花の中央の花柱が“鳶(とび)が羽を休めている様子に似ている”からという。


イチハツの特徴は、外側の花びらの中央にトサカ状の白い突起があり花びらに少し濃い色で斑点模様がある。水がなくてもきれいな紫色の花を咲かせ、目に沁みる美しさだった。イチハツは南門外の堀のなかにたくさん咲いている。


イチハツはアヤメやカキツバタと非常によく似ているが、水がなくても花を咲かしている。
涼しげな紫色のイチハツは清々しく初夏の気分になった。
<上御霊神社 子ども神輿とイチハツ>
住所:上京区上御霊前通烏丸東入ル 電話:075-441-2260
拝観:自由
交通:地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」下車、徒歩すぐ
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