3日、初夏の花として多くの人々に親しまれているハナショウブは、芍薬とバラが終わりを告げる6月初旬ごろ、緑の葉の中からツボミが大きく膨らんで咲きだした。

十日余り降雨の無い日が続いたが近畿地方にも梅雨の季節を迎えてハナショウブに小雨がポツリと付いた。

小雨の演出で「うゎ~きれい~」と口々褒め称え、紫色や白色など梅雨入りにかけてしっとりとした雅な姿が美しかった。

府立植物園のハナショウブは、まだ大丈夫だろうとタカを括っていたが、ことしは例年より早く咲いていて、遅咲きの花もあるがもう終盤であった。

花の色は白、ピンク、紫、青、黄など、約200種1万株があって、どれもが素晴らしく優劣は付け難く「いずれがアヤメかカキツバタ」と言われている。

端午の節句の日に菖蒲湯に使われるショウブは別品種(ショウブ科)でサトイモ科に分類される植物である。

長井系のキショウブにハナショウブをかけて作出された‘愛知の輝’などの品種がある。

ハナショウブは、ノハナショウブから改良された園芸種で、大別すると江戸系・伊勢系・肥後系の3つに分類されている。

ハナショウブは3つの分類で改良され、江戸系の花は色彩の変化を富んでいて浮世絵にも描かれた名所となって江戸で完成された品種群が日本の栽培品種の基礎となったという。

伊勢系は優雅で繊細な花形で1952年に「イセショウブ」の名称で三重県指定天然記念物となり、全国に知られるようになったという。

肥後系は門外不出を条件に譲り受けたもので、「肥後六花」の一つであるが大正時代、瞬く間に人気を得たという。

昔から初夏の彩りにハナショウブは涼しげに咲き、多くの人に親しまれている。つづきは生態園でササユリを観た。(6/3撮影)
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