17日、北区上賀茂の大田神社にある杜若(カキツバタ)の花を観賞に行った。大田神社は上賀茂神社の降臨山である神山の近くにあって、明神川沿いの道を500m東へ歩いてゆくと、古く加茂の社や社家の築地塀が立ち並ぶ家がある。


大田ノ沢のカキツバタは平安の頃から紫一色の美しく可憐な花を沢一面に咲かせている。
平安時代の歌人、藤原俊成が
「
神山や 大田の沢のかきつばた ふかきたのみは いろにみゆらむ」詠んだ。


境内の大田ノ沢には、野生のカキツバタの群落があり、1939年(昭和14)に国の天然記念物に指定されている。
大田ノ沢は総面積約2000㎡あると言われ、約25000株のカキツバタの群生がある。私が訪れたとき17日、カキツバタは一株で3回花を咲かせ20日ごろが見ごろとされる。


大田神社で上賀茂神社の摂社で天鈿女命(あめのうずめのみこと)と猿田彦命(さるたひこのみこと)を祀っている。大田神社は名称の由来は古来から恩多社と呼ばれていたものが変化して、猿田彦命を別名大田神とも言われている。


平安時代から歌にも詠まれたカキツバタ、時代を超えて新緑の中に美しい姿を見せてくれ色鮮やかな青紫の花びらが穏やかな風に揺れていた。
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