8日、祇園甲部のお茶屋・多麻さんで正午過ぎから「店だし」が行なわれた。今日デビューする舞妓さんはお茶屋多麻さんの「まめ衣(まめきぬ)」さんで、正装の黒紋付と扇子姿で、にこやかに男衆さんとご挨拶に向った。

男衆さんは花見小路の一力茶屋の暖簾を潜り挨拶に向った。新舞妓さんの「まめ衣」さんは晴々とした表情でカメラマンのポーズに従った。

店だしとは『舞妓さんデビュー』のことで、幼い少女が晴れて正式に舞妓さんになった儀式をすることをいう。

置屋では「仕込み」さんと呼ばれ、京言葉や立ち振舞いなど舞の芸事を習得し、これらが及第点に達し、晴れて舞妓さんになれるというが、僅か16歳の初々しい少女である。

一年未満の舞妓さんは『下唇』にしか口紅をつけることができないという決まりがある。

店出しは、特別な日で襟足のおしろいは三本足(通常2本)に塗る。

嬉しい祝い日で顔がほころんだ
新舞妓さんの「まめ衣」さんは“芸妓”さんになる舞や三味線、お囃子などを勉強し修業をするという。

晴れて舞妓さんになるというお墨付きができ、だらりの帯とぽっくりの音も軽やかに、まめ衣さんは男衆さんとご贔屓筋に廻って丁寧に挨拶をした。

花街の中で祇園甲部と言えば京舞の井上流五世家元の井上八千代さん宅にご挨拶に伺った。

舞妓の「まめ衣」さんは白川巽橋を会釈して渡っていった。

舞妓デビューとなり、「お店だし」は一回切り、次段階になるのが20歳ごろ芸姑さんの‘衿替え’と呼ばれる儀式がある。

お茶屋・多麻さんの玄関先では今日にデビューする舞妓「まめ衣」さんの真新しい表札が輝いていた。

明日(9日)は今日のお礼のごあいさつがある。(2/8撮影)
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