20日、西京区の松尾大社で御田祭(おんださい)が10時から営まれた。炎暑の中、神事を終えた植女(うえめ)にふんする女児三人は父親の肩に担がれ五穀豊穣を祈った。

この御田祭は寛永年間から今に伝わる行事で、地元から選ばれた三人の童女が、祭の主役となる植女を務めることで知られ、市の無形民族文化財に指定されている。

三人の童女と肩を貸す父親は神職からお祓いを受け、その後本殿に入っていった。

愛くるしい若草色の装束に花笠をかぶった植女たちは、父親の肩に担がれて授かった稲の苗束を両手に持って神職らと拝殿を三周した。

若草色の装束に花笠をかぶった植女たちが愛くるしい姿を見せると大勢の参拝客や写真愛好家がしきりにカメラのシャッターを切っていた。

父親の肩に担がれて稲の苗束を両手に持ってにっこりと微笑、担ぎ手の父親たちも汗びっしょりになりながら懸命に役を務め上げた。

後方の母親はうちわを持ち暑さを防いでいた。

境内の神饌田に場所を変え、植女の三人女児らは苗束を渡した。

続いて神饌田では、清めた稲を男女2人が田の四隅に苗を植え込んだあと、神職らがお払いする“虫除け”行事が行われ、秋の豊作を祈った。

古式ゆかしい儀式で、三人の植女(稚児)の女児たちよる山城地方に伝わる最も古い素朴な田植え祭の姿を今に伝えている。

この御田祭は、五穀豊穣を祈る祭事で毎年7月に行われていて、1974年(昭和49)からは7月第三日曜に改められた。(7/20撮影)
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