西京区上桂にある浄住寺(じょうじゅうじ)は、山号を葉室山といって黄檗宗(禅宗)の寺院である。浄住寺の北側には地蔵院や西方寺(苔寺)、鈴虫寺、月読神社、松尾大社などが徒歩数分の距離にある。

浄住寺は、810年に嵯峨天皇の勅願寺として創建、開山は慈覚大師円仁(比叡山延暦寺)とされ、当時は常住寺と号した。

本尊は如意輪観音で京都洛西観音霊場第三十番札所である。
公家・葉室定嗣(1261年(弘長元年))により復興され「浄住寺」と改められた。

度重なる炎上で全焼、1687(貞享4)年葉室頼孝により再建され、現在に至っておる。
境内の参道は紅葉一色に包まれ本堂に続く石段では空を見上げるモミジの美しさに感動した。

浄住寺にくると、俗世間から隔離された静寂な佇まいが気に入り、紅葉というのにひと気も殆んどなく、都会の喧騒からは解き放たれた別世界に来たような感じがした。


ここで観るモミジの美しさに見惚れときの経つのも忘れて楽しんだ。
この寺は拝観料無料で、屋根のない独特の山門を入っていくと紅葉のトンネルの向こうに本堂が見えてくる。


本堂の手前右側に佇む石碑は、開山鐵牛禅師遺掲の三百九回忌として昨年建立されたという。

本堂とお堂はかなり古く、本堂を覗いてみたが中軸上に位牌堂、開山堂、寿塔が一列に並んでいて黄檗寺院の特色を現している。

内部両側に板敷の床を張って修行の場としており、法堂と僧堂の機能を兼ね備えたものとなっている。

本堂前から、庫裡・方丈へと続く石畳、本堂と庫裡を結ぶ回廊、庫裡の玄関には、浄住寺の山号の葉室山(はむろざん)の扁額がかかっている。

境内の北側には葉室の地名があり近隣には、鎮守の神として、葉室家の霊を祀る葉室御霊神社が建立されている。

自然豊かな浄住寺は境内全域が京都市の文化財環境保全地域に指定されており、春夏秋冬いつ訪れても好く、特に紅葉は観光客も少なく必見の穴場スポットである!
モミジの木もたくさんあり紅葉景色が西山の稜線の中にすっぽりと納まる背景の奥行きは壮観だった。(12/4午後撮影)
<浄住寺の紅葉>
住所:京都市西京区山田開町9
電話:075-381-6029
時間:9:00~17:00(12月~3月は16:30まで)
拝観:無料
交通:阪急電車「上桂」駅 徒歩 15分
京都バス「苔寺」 徒歩 5分
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