関白太政大臣の位に就いた秀吉は1587年(天正15)に聚楽第を造営する際、信仰していた稲荷社を勧請し建立した。翌年、後陽成天皇も参拝し、この神社に「出世」の称号を与えた。
江戸時代中期には秀吉の出世にあやかろと鳥居の寄進の数も329本に達したと言われておる。今はわずか5本と昔より減少した、鳥居をくぐり本殿に向かった。
本殿・正面で参詣後、本殿を一周する形で周囲の摂末社に参った。勝負運の神様で「三石大神」福石、禄石、寿石の3つの石が御神体「勝石」、「取り石」、「打ち出し石」などと呼んだという。まったく知らなかった。また本殿には6代目清水六兵衛作の神像や堂本印象の「登り竜」天井図もあるという。また東の鳥居には“尾上松之助”寄進の名もあった。新門辰五郎寄進の狛犬も境内にある。

境内には、秀吉と北の政所をお祀りした「豊の社」もあり、かなり古そうな狛犬が並んでいる。北東には水難・火難 病難・盗難除けの「水天宮」神社があった。
出世稲荷神社の十種の御神徳が挙げられている。
1.開運出世の福 2.立身出世の福 3.地位名望の福 4.商売繁昌の福 5.金銀財宝の福 6.千客萬来の福 7.生業大繁栄の福 8.善知識の福 9.延命長寿の福 10.病気平癒の福
<出世稲荷神社>
住所:京都府京都市上京区千本通旧二条下ル聚楽町
電話:075-841-1465
拝観:自由
料金:無料
交通:市バス「出世稲荷前」下車
JR二条駅から徒歩5分
または地下鉄東西線二条駅徒歩5分
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