長さ約1㎞におよぶ葵祭の行列は京都御所をスタートして下鴨神社を経由し、賀茂街道を通って御薗橋を渡り上賀茂神社までの約8㎞の行程をゆっくりと進んだ。
葵祭は平安遷都から今に伝わる優美な王朝絵巻で、天皇からの使者・勅使が下鴨、上賀茂両神社に参向する道中「路頭の儀」で、主役は華やかな斎王代と思われているが、祭りの主役は勅使代である。
勅使代等々検非違使、内蔵使、山城使、牛車や風流傘、斎王代など、平安貴族そのままの姿で王朝絵巻行列をする。祇園祭、時代祭とともに京都の三大祭の1つに数えられる。
私は午前中、京都御所で観たが、地下鉄南北線に乗り北大路駅で下車、賀茂街道沿いで葵祭の行列を観覧している。京都御所や両神社の有料観覧席もよいと思うが、華麗な王朝絵巻、斎王代や女人列など真近で撮影できる賀茂街道沿いが写真愛好家には新緑の豊かな絶好な場所である。
葵祭にはさまざまな前儀があり1日は上賀茂社で競馬会足汰式(くらべうまあしそろえしき)3日は下鴨社で流鏑馬神事(やぶさめしんじ)、さらに4日は、下鴨社で「斉王代御禊の儀(さいおうだいみそぎのぎ)」なお隔年で交代する。
5日は下鴨社で武射神事(ぶしゃしんじ)上賀茂社で賀茂競馬(かもくらべうま)がある。また12日、下鴨社の御蔭祭(みかげまつり)は11年ぶりの雨で今年は中止になった。
新緑が眩しい賀茂街道に行列は進むと、沿道に詰めかけた観客からは歓声がわいた。6年ぶりの日曜開催となった葵祭、華麗な平安王朝装束をまとった行列は1400年の歴史を今も脈々と伝えている。(完)
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