やすらい祭は「夜須礼祭」、「安良居祭」また「やすらい花」とも云われ、桜の花の散る頃に流行する疫病を退散させるため、細男(せいのお)を送り、舞ったのがその始まりと伝わる。
京都の春の祭のさきがけとして行われ、この日が好天に恵まれるとその年の京の祭はすべて晴れると言い伝えがある。
行列は「練り衆」と呼ばれ、先立、鉾、御幣持ち、督殿(こうどの)、羯鼓(かんこ)、大鬼、花傘、音頭取り、囃子方と続く。全身を緋一色に装い、赤毛と黒毛の大鬼は髪を振り乱し、鉦を鳴らし太鼓を打って乱舞、ハードな踊り。
「花や咲きたる やすらい花やー」のかけ声と共に境内を踊り練り歩く、”やすらい”の呼び名は、踊りと歌のなかで繰り返される囃子で、やすらいは「やくばらい」からとったと言う!
やすらい踊りで花傘に惹き寄せられた疫神は疫社へと鎮められ、一年の無病息災が祈られ、地元の方々は皆、花笠の下に競って入っていた。
このやすらい祭は、紫野の今宮神社、玄武神社、西賀茂の川上大神宮社の三神社で行われ伝統行事である。(完)
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